庭の水仙が見ごろを迎えています。
すっかり春になりました。
せっかくなので、グラオも一緒に写真撮影。
可愛い笑顔の奇跡の一枚が撮れました。
グラちゃんのことをよく「グラオ」呼ばわりしていますが、
グラちゃんの本名はグラシアス(gracias)です。
「グラシアス」はスペイン語で「ありがとう」という意味ですが、
その他に「神の恩恵」という意もあります。
なぜこんな名前かというと・・・
実はグラちゃんを飼う前に、
グラちゃんと同じ鳥種のコザクラインコを飼っていました。
名前はマティス。
愛鳥家で有名なフランスの画家マティスに因んで名付けました。
私にとって初めての小鳥だったマティスは、
小鳥がどれほど聡明で愛情深く、
愛すべき存在なのかを教えてくれた大切な小鳥でした。
実家の父が病で急逝したときも、
マティスは私を慰め、悲しみを癒してくれました。
そんなマティスでしたが、
父の死からわずか2カ月で急に死んでしまったのです。
「ペットロス」なんて言葉がありますが、
あの時の感情は、言葉では表せません。
父の死とマティスの死が重なって、悲しみが倍増したように思えました。
マティス
毎日、マティスのことを思って泣いていた時、
息子がホームセンターのペットコーナーで
愛らしいコザクラインコの赤ちゃんを見つけました。
それがグラシアスとの出会いです。
マティスと同じ鳥種を、
しかも悲しみが癒える前に迎え入れることに
まったく抵抗がなかったわけではありません。
ですが、
離乳食のように柔らかくしてやったエサを
不器用にクチバシにいっぱい付けて食べ、
一口食べては私の顔を見上げる姿に、
大きな慰めを与えられました。
それは私にとってはまさに「恩恵」で、
感謝の思いでいっぱいになりました。
「神の恩恵」と「ありがとう」の意を持つ「gracias」という言葉は、
私にとってはこの小鳥にピッタリの言葉なのです。
ところでグラちゃん・・・ですが、
見た目の可愛らしさとは異なって、その実、非常に凶暴です。
グラに限らずコザクラインコは、
アグレッシブで凶暴な性格の個体が多いのです。
出血するほどひどく噛まれたことも一度や二度ではありません。
一方で、非常に愛情深く、片時も離れたがりません。
私が息子を叱ると、一緒になって鳴きわめき、
私が唄うと一緒に唄います。
そして、私の顔を覗き込んでは毛づくろいをしてくれます。
凶暴なこともひっくるめて、
愛してやまない大切な小鳥です。