2018年8月17日金曜日

ローラに会いに



『On the Banks of Plum Creek』
 作者:Laure Ingalls Wilder
 出版:Harper Trophy(Full-Color Collector's Edition)
 言語:英語
 339ページ



家で読んだり、病院の待合室やファミレスで読んだり・・・
飽き性なので、並行して他の本にも手を出しつつ、
およそ二カ月間かけて読み終えました。

「大草原の小さな家」シリーズの4作目、
邦題『プラムクリークの土手で』です。


元々、英語で描かれた作品なので、
やはり翻訳版で読むよりも、英語で読むほうが面白かったです。

例えば、
ノルウェイ人のノルウェイ訛りの英語について描かれた場面では、
翻訳版ではあまり面白さが伝わらず(私にとってはですが)、
なぜローラたちが爆笑しているのかピンと来ませんでしたが、
英語で読んでようやく、その面白さが理解出来ました。


そして、この巻で初登場する意地悪な少女、ネリー・オルソン。
『大草原の小さな家』シリーズは、
ネリーによって面白さが倍増していると言っても過言ではないでしょう。
このネリーの意地悪さが、翻訳版よりも英語版のほうが断然に強いのです!

「母さん」の優しさや聡明さ、「父さん」の寛大で力強い様も、
日本語版と英語版では伝わり方が多少、違うように思います。
自然の中で生き抜く厳しさも。



国も時代も、私が生きている世界とは全く異なるのに、
こんなにも主人公のローラに共感し、感動し、涙するのはなぜでしょう。


平凡な日常の中に楽しさや輝きを見出し、懸命に生きている姿は、
いつの世にも尊いものなのだと、実感させてくれる名作です。