『A Child Called 'It'』
作者:Dave Pelzer
出版:Orion Books
言語:英語
224ページ
幼少期に実の母親から受けた壮絶な虐待を告白した、
作者デイヴ・ペルザーの自伝的作品。
日本でも『Itと呼ばれた子』という邦題で出版され、話題になりました。
過去を振り返る・・・と言うよりは、
まさに虐待を受けていた当時の目線に戻って描かれた作品なので、
母親の残虐性や狂気が、より一層 強く読者に伝わってきます。
英語そのものはセンテンスが短く、読みやすいのですが、
内容があまりにも暴力に満ちていて・・・読んでいると具合が悪くなるほど。
あまりの残虐な内容に、最初に出版されたアメリカでは、
虚偽の内容なのではないかと、論争が巻き起こったようです。
ですが、
虐待の内容や、親がいかにして虐待を正当化するかなど、
ごく最近に日本で起こった、小学生女児の虐待死事件と共通する部分も多く、
仮に誇張された内容であっても、
この作品から学ぶことは多いようにも思いました。